顔汗がひどいと、たびたび化粧直しをしないといけませんね。
肌に密着してカバー力のあるファンデーションでも、流れる汗には強いとしても、肌の内側から出てくる汗には抵抗できません。
顔汗に負けないメイクをするには、汗を抑えることが大切です。
そこで、制汗効果のある成分を配合している化粧品を調べてみました。
制汗成分が配合された化粧品
医薬部外品に配合されている有効成分は、特定の効能効果があると厚生労働大臣が承認したものです。
「腋臭(えきしゅう)、皮膚汗臭、制汗」に効能効果のある医薬部外品の有効成分には
- クロルヒドロキシアルミニウム
- 焼ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)
- フェノールスルホン酸亜鉛
- 酸化亜鉛
があります。
このうち酸化亜鉛は、薬用化粧品にも配合されています。
有効成分として、一定量以上の酸化亜鉛が配合されているのは
化粧下地、日焼け止め
- ジーノ ブランフィア アミノホワイティブエッセンス デイ/味の素
コンシーラー
- 薬用アクネ ポアスムーズコンシーラー/エテュセ
ルースパウダー
- 薬用アクネ データイムディフェンスEX/エテュセ
- 薬用アクネ シアーマットパウダー/エテュセ
でした。
酸化亜鉛が多く配合されているので、上記の製品はある程度汗を抑えてくれるかもしれません。でも、味の素もエテュセも、顔汗を抑える化粧品としてつくったわけではないようです。
有効成分としてではなく、その他の成分として酸化亜鉛が配合されている化粧品は、以下の通りたくさんあります。
化粧水
- キュレル UVローション/花王
- オキシー アクネケアローション/ロート製薬
乳液
- BLANC WHITE ホワイトニングデイミルク UV/ナリス化粧品
美容液
- RMK リカバリージェル/エキップ
- クリアアクネスポッツ/オルビス
日焼け止め
- マキアレイベル薬用サンプロテクト/JIMOS(ジモス)
- トリニティーライン 薬用ホワイトニング UVミルク/ドクタープログラム
- オキシー パーフェクトサンバーンブロック/ロート製薬
- キュレル 美白UVミルク/花王
- キュレル UVミルク/花王
- キュレル UVクリーム/花王
- アンクUVケア/ヴァーナル
- アリィー コンフォータブル プロテクターEX/カネボウ化粧品
- キュレル UVローション/花王
- アリィー プレシャスバリア プロテクター/カネボウ化粧品
- エビータ ホワイトニングプロテクター/カネボウ化粧品
化粧下地
- SE アクネケアプライマー/伊勢半
- クリアラスト フェイスパウダー 薬用/スタイリングライフ・ホールディングス BCL カンパニー
コンシーラー
- SE アクネケアコンシーラー/伊勢半
リキッドファンデーション
- マキアレイベル薬用クリアエステヴェール/JIMOS(ジモス)
パウダーファンデーション
- トゥブラン 薬用ホワイトニングコンパクト/ノエビア
ルースパウダー
- SE アクネケアパウダー/伊勢半
- クリアラスト 薬用ルースパウダー/スタイリングライフ・ホールディングス BCL カンパニー
- スペチアーレ 薬用パウダーセラム/ノエビア
プレストパウダー
- マキアレイベル薬用プレストパウダー/JIMOS(ジモス)
- ドリーミィベール 薬用CCパウダー/ダリヤ
- オイルコントロールパウダー/ファンケル
- デルマQII 薬用ホワイト エッセンスCパクトEX/フューチャーラボ
- 薬用美白 ハイカバーUVパクト/フューチャーラボ
- CO・OP 薬用美白 UVカットパウダーB/日本生活協同組合連合会
乳液、日焼け止め
- グレイス ソフィーナ 薬用 UV乳液/花王
- グレイスソフィーナ 薬用 朝の美白乳液/花王
- アルブラン 薬用デイエマルジョン/花王
- ソフィーナ グレイス 高保湿 UV 乳液/花王
- ソフィーナ ボーテ 高保湿 UV 乳液/花王
- エスト ザ プロテクション/花王
- アルブラン 薬用UVプロテクト エマルジョン/花王
- ソフィーナ アルブラン 薬用UVプロテクトエマルジョン/花王
- ホワイトルーセント オール デー ブライトナー/資生堂インターナショナル
乳液、化粧下地
- エスト インナーホワイトニング プロテクトエマルジョン/花王
化粧下地、日焼け止め
- 素顔ぼれ 薬用ヴェール/エリザベス
- ナチュラル フィニッシュ フルデュアル ホワイトニング ブロック UV/ハウス オブ ローゼ
- SE アクネケアBBクリーム/伊勢半
- オードメディカ 薬用アクネホワイトBBクリーム/桃屋順天館
- キュレル UVローション/花王
- キュレル UVクリーム/花王
- キュレル UV美白ミルク SPF30/花王
- キュレル UVミルク SPF30/花王
- ホワイトニングBB/オルビス
- ブランシール スペリア ホワイトディープ デイエッセンスUV/カネボウ化粧品
- アリィー エクストラUVプロテクター/カネボウ化粧品
- エビータ ホワイト UVプロテクター/カネボウ化粧品
- アクメディカ 薬用 アクネケアBBクリーム/ナリスアップ コスメティックス
- N.U.P. ホワイトリスト 薬用 ホワイトニングUVカットベース/ナリスアップ コスメティックス
- レイセラ 薬用プロテクターUVクリーム/ノエビア
- 薬用オルリッチ ハイプロテクトUV/マードゥレクス
- ソフィーナ パーフェクトUV 薬用ホワイトプロテクト/花王
乳液、化粧下地、日焼け止め
- ソフィーナ ボーテ 美白デイプロテクター/花王
- ソフィーナ ボーテ 朝の美白乳液/花王
美容液、日焼け止め
- フレッシェル ホワイトC UVデイプロテクター/カネボウ化粧品
美容液、化粧下地、日焼け止め
- suisaiホワイトニングUVエッセンス/カネボウ化粧品
コンシーラー、日焼け止め
- レイセラ 薬用ブライトニング コンシーラーUV/ノエビア
プレストパウダー、日焼け止め
- N.U.P. ホワイトリスト 薬用 ホワイトニングUVカットパウダー/ナリスアップ コスメティックス
- デルマ QII 薬用ホワイト エッセンスCパクト プレミアム/フューチャーラボ
デオドラント・制汗剤
- アロボディ ACパウダー/ハウス オブ ローゼ
フェイスクリーム
- 薬用スポッツクリーム/アクネスラボ
- 薬用ニキビケア スポッツクリーム/アクネスラボ
- トップバリュ 薬用デオドラントスティック/イオン
でも、配合量が少ないので、制汗効果はあまり期待できないでしょう。
顔汗を化粧品で抑えるには
多汗症の治療では、顔汗を抑えるのに10~20%濃度の塩化アルミニウム溶液が処方されます。塩化アルミニウムは、汗の出口にフタをして汗を止めます。
化粧品で汗を抑えるにも、汗にフタをする成分を配合しているものを使わないと、効果は期待できないでしょう。
残念ながら市販の化粧品には、顔汗を抑える目的をPRしている製品はありません。でもネット通販専用で、フェノールスルホン酸亜鉛を有効成分として配合している薬用化粧品がいくつかあります。
有効成分がフェノールスルホン酸亜鉛になっているものは、顔汗を抑えることを目的としています。そのうち単品購入ができて、肌に合わなければ返金保証も受けられるものが以下の2つです。
![]() |
|
|
|
化粧品で顔汗を抑えたいときは、どちらかを使うといいのではないでしょうか。
こちらの記事でサラフェ プラスとテサラン フェイスを比較しています。興味のある方はぜひお読み下さい。
関連記事>>>顔汗のひどい人が対策に使えて化粧下地にもなる薬用制汗ジェル
フェノールスルホン酸亜鉛の効果について
フェノールスルホン酸亜鉛は、50年以上も前から使われている制汗成分です。
1966年にニューヨーク大学メディカルセンターの研究チームが、当時の米国で市販されていた制汗剤18製品の効果を評価して、論文として公開しました。
>>>A Clinical Evaluation of the Effects of Deodorants and Anti-Perspirants「防臭剤・制汗剤の効果の臨床評価」
ここで、制汗効果があまりないと評価されたのがフェノールスルホン酸亜鉛です。論文では「zinc phenolsulfonate」と表記されています。
論文の評価対象には、多汗症の治療に使われている塩化アルミニウム「aluminum chloride」のほか、クロルヒドロキシアルミニウム「aluminum chlorhydroxide」、焼ミョウバンの成分である硫酸アルミニウム「aluminum sulfate」も含まれています。
日本で使われている制汗剤の有効成分は、どれもこのときすでに使われていました。その中で一番高い評価をされていたのが、クロルヒドロキシアルミニウムです。
今、市販の制汗剤の多くにクロルヒドロキシアルミニウムが配合されているのは、この論文の影響なのかもしれません。
制汗効果の評価が低かったフェノールスルホン酸亜鉛ですが、その特徴は、汗を抑える効きめも肌への刺激もおだやかなことです。このバランスが、顔に使う化粧品の制汗成分とするのにちょうどよかったようです。
そもそも制汗成分は、汗の出口である汗孔や毛穴をふさいで汗を抑えます。汗を抑える力が強いほど肌への刺激も強いため、塩化アルミニウムを外用するときは刺激性皮膚炎の副作用に注意が必要です。
医薬部外品に配合される制汗成分は、医薬品として使われている塩化アルミニウムほど刺激性は強くありませんが、それでもアルミニウム系の成分は刺激性があって、顔につけるとヒリヒリする人の多い成分です。
フェノールスルホン酸亜鉛の制汗効果が弱いといっても、医薬部外品に使われる成分ですから効能効果は認められています。
実際にどの程度汗を抑えるかについては、サラフェ プラスの原料メーカーがデータを公開しています。
>>>スルホ石灰酸亜鉛(SZ)株式会社松本交商
フェノールスルホン酸亜鉛の効果は、一度開けたワインボトルに丸めたキッチンペーパーで栓をするようなものです。ボトルを逆さにすると、中身のワインがドボドボと出てくることはありませんが、ジワーッと滲み出てくるでしょう。塩化アルミニウムはコルク栓ですね。ボトルの口を完全に塞ぎます。
フェノールスルホン酸亜鉛は汗を完全に止める力はありませんが、ダラダラ流れ出る汗をじんわり滲み出るくらいに抑えてくれます。汗の量が減ってメイクもくずれにくくなるので、化粧直しの回数も減らせます。
まとめ
メイクで顔汗を抑えるには、化粧下地に制汗成分が配合されていることが大切です。
数は多くありませんが、制汗効果のある有効成分を配合した薬用化粧品がネット通販で販売されています。
有効成分のフェノールスルホン酸亜鉛は、効きめと肌へのやさしさが顔用にはちょうどいいバランスになっています。
この記事はお役にたてましたか?
あなたのお役にたてたとしたら、
以下のソーシャルボタンで共有していただくと嬉しいです(*^^*)
↓
コメント