顔汗がひどい 漢方

顔汗がひどい人に漢方薬があうこともあります。

漢方は日本の伝統的な医学で、その特徴は心と身体を一体のものとして診ることにあります。

個別の症状に対処する西洋医学に対して、漢方は体質改善をして発症そのものを抑えようとする、というのが素人的な理解なのですが、実は即効性も期待できることがあるそうです。

顔汗がひどいのには漢方がいいことも

日本皮膚科学会の原発性局所多汗症診療ガイドラインでは、薬や手術で治療をして、人が汗をかく仕組みが働かないようにします。

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でも、塩化アルミニウム外用やプロ・バンサインの服用で思うように効果があがらないとき、治療にともなう副作用が気になる場合は、漢方薬という選択肢もあります。

漢方は日本伝統の医学体系で、室町時代以降中国伝来の医学が日本の風土、気候、日本人の体質や生活習慣に沿って独自の発展をしたものです。診療ガイドラインのベースにある西洋医学とは、まったく別のものです。

漢方では、患者の体質と症状を診て治療手段が決まります。

西洋医学では病名を特定して、その病気に対処する治療法を適用しますが、漢方は病名が特定できない不調でも、患者の体質と症状に応じた処方箋が出されます。

そのため、いわゆる未病の患者を治療できるし、原因のわからない症状にも対処することができます。漢方薬の処方箋は、長年にわたる先人の治療経験の集積です。

漢方薬の原料は、生薬とよばれる動物や植物由来の天然物です。処方箋は、複数の生薬が調合されたもので、生薬ひとつひとつにも様々な有効成分が含まれています。

だから漢方薬は、一剤で多様な症状に効果を発揮します。体質改善をうながして緩やかに効くものと思われがちですが、実は30分後に効果の出るものもあるそうです。また、副作用は少ないとはいえ、薬は薬なのでまったくないわけではありません。

こうした特徴のある漢方薬は、以下のような症状が得意分野だといわれています。

  • 虚弱体質
  • 腰痛、忘れっぽいなど加齢による不具合
  • 胃もたれ、食欲不振、便秘など胃腸の病気
  • イライラ、不眠、うつなどの精神症状
  • 生理痛、不妊、更年期障害など女性の悩み
  • アレルギー疾患
  • 慢性の病気、冷え性
  • 未病の不調

顔汗がひどいと悩んでいる人は、何かの理由で汗をかく仕組みが誤作動しているのですが、その原因は不明です。

顔汗に限らず多汗症の多くは、これといった原因が特定できないものです。原因が特定できないから「原発性」という言葉を頭につけている、ともいえます。

こうした悩みに、漢方の処方箋はピッタリあうことがあります。

多汗症の漢方薬の処方

多汗症で出される漢方薬の処方は、患者の体質と症状を診て決まります。

実際に出される処方箋は、僕が調べた限りで以下の7種類がありました。

  • 防已黄耆湯(おういぼうぎとう)
  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
  • 黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)
  • 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
  • 柴胡加竜骨牡蠣灯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
  • 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
  • 白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)

プロ・バンサインしか内服薬がない多汗症診療ガイドラインと比べると、実に多くの選択肢があります。

意外に知らない方が多いのですが、漢方薬は健康保険が使える処方が148種類あります。また、漢方の処方も受けられる医院、クリニック、病院が数多くあります。

漢方と西洋医学とは対立しているわけではなく、日本の多くの医師が、患者にメリットのある治療法は西洋医学であろうと漢方であろうと、取り入れる姿勢を持たれています。

顔汗の悩みでお医者さんにかかるときに、漢方をとりいれた治療をしている皮膚科や多汗症専門外来のある病院を探すと、状況に応じて漢方の処方を受けやすいと思います。

漢方の診断方法

漢方の処方箋は、患者の体質と症状を診ます。具体的には、どのように診断をするのでしょうか?

漢方医学の言葉で体質をといいます。

は体力とか抵抗力に近い概念で、壮健な人は実証、虚弱な人は虚証と診断されます。

症状は気・血・水の3つの要素で診断します。患者の感じている不調や症状は、以下のとおり3要素のどれかが対応しています。

  • 気虚~無気力・疲労感・食欲不振
  • 気滞・気うつ~頭重・のどが詰まった感じ・息苦しい・おなかが張る
  • 気逆~のぼせや動機・発汗・不安感
  • 於血(おけつ)~月経異常、便秘、おなかの圧痛、色素沈着
  • 血虚~貧血、皮膚の乾燥、脱毛、血行不良
  • 水毒・水滞~むくみ、めまい、頭痛、下痢、排尿異常

気・血・水の診断をするために行われるのが、四診と呼ばれる患者とのコミュニケーションです。

  • 望診~顔色、表情、姿勢、体型、舌を診る
  • 聞診~声の大きさやトーン、話し方、咳や痰の様子、呼吸音、体臭、口臭を診る
  • 問診~自覚症状、過去の病歴、食べ物の嗜好、生活習慣を聞く
  • 切診~身体に触れて脈やお腹を診る

漢方薬の処方箋は、医師がさまざまな方法で患者をよく理解したうえで出されます。熟練の先生なら、患者とのやりとりの中で、その心の状態まで診ていることでしょう。

精神性発汗の異常だといわれる顔汗の悩みには、心と身体を一体のものとして考える漢方の処方がいいのかもしれません。

多汗症の処方箋も数多くありましたが、同じ症状でも患者の体質が違えば、出される処方箋もことなります。ひとりひとりの気・血・水の組み合わせに応じて、適切な処方箋が選択されます。

まとめ

漢方専門というところにいかなければ、顔汗の治療は多汗症診療ガイドラインに沿った方法ではじめられると思います。

治療の選択肢が広くなるという点では、最初から漢方薬も取り扱っているところで診てもらうのが、賢い選択になるかもしれません。

選択肢といえば、医薬部外品で顔汗専用の制汗剤が出ています。

化粧下地にもなる薬用化粧品で、比較的肌にやさしいフェノールスルホン酸亜鉛という有効成分が配合されています。もちろん、漢方薬を含めて多汗症の治療と併用することができますし、なにより日々の顔汗対策として生活の質(QOL)の向上に役立ちます。

くわしいことはこちらの記事で書いているので、関心のある方はぜひお読み下さい。

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